「ディアッカ、聞いて!」
「ああ?」
「あのね、あたし最近気がついたんだよ」
「何が?」
「何だと思う?」
「さっさと言えよバカ」
「ばっ・・・・バカだとー!!?」
「いいから早く言えって」
「あたし・・・・あたしは・・・・・・・」
「あたしは?」
「・・・・・・・あたしはイザークが好きなんだよ」
愛の表現
「・・・・・・驚いた?」
「・・・・いや、別に」
「何で!?普通驚くでしょ!!?」
「見てたらそんくらい普通に分かるから」
「んなっ・・・・・・!!」
ディアッカの言葉にあたしは心底驚いた。
あたしがイザークの事が好きなのはだいぶ前から分かってたけど、それを人に言った憶えはない。
言うもんか。
イザークにバレたりでもしたら、あたしは恥ずかしくって生きていけないんだから。
「あ、あたし・・・ディアッカにイザークの事言った事あったっけ・・・?」
「いや、だからお前の態度見てたら分かるんだって」
「な、何で!?」
「何でって言われても・・・・分かるもんは分かるんだからさ」
「あたしの態度って分かりやすいの!?」
「まぁ・・・俺からしたら分かりやすすぎ?」
「えっ・・・・嘘・・・・マジですか・・・!?」
「マジです」
「ええ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」
あたしの声がディアッカとイザークの部屋に響き渡った。
イザークは今はどこかお出かけ中で、あたしは今それをいい事にディアッカに相談に来たりしていたのだ。
だけど、信じらんない。
ディアッカがあたしの事に気づいてたなんて。
と、言う事はイザークにも気づかれたりしてるの?
そう思ったら、あたしの顔は一気に青ざめていった。
「お、おい大丈夫かよ!?(汗)」
「だ、だいじょーぶ・・・イザークはあたしの事気づいてるの・・・?」
「いや・・・流石の俺もそこまでは・・・・」
「『流石』って何よ・・・もしイザークにバレたりでもしたらあたし・・・」
「別にいいんじゃない?逆に気にしてもらえるかもよ?」
「い・や・だ〜〜〜!!『こんなヤツになんか好かれて気持ち悪っ』とか思われてたらどーすんのよっ!!」
「・・・別に俺の所為じゃないし」
「は、薄情者!!」
「俺はの味方になった憶えなんてないもんね」
「ここは冗談でも『そんな事ないって!』とか言ってあたしを励ますシーンでしょ!?」
「ごめんねー俺は嘘が吐けないタチなんで」
「それこそ嘘だろ!この万年嘘吐き発情男め!!」
「・・・なんだと・・・!!?」
「何よ!本当の事じゃない!」
「だったらお前の体で確かめてみるか?」
「イヤ〜〜〜〜〜〜〜イザーク助けてー!!あたしディアッカに犯されちゃうー!!!」
「叫ぶなよ!誰がお前なんか犯すかよ!」
「まー失礼な!あたしだって胸とかには結構自信あるのに酷っ!!」
「いや・・・胸はあっても色気がないって言うか・・・」
「・・・意味分かんないよ」
「だからお前がそれのいい例だって事だよ」
もういい、ディアッカなんかに相談したあたしがバカだった。
あたしの悩みはバカディアッカなんかには一生かかったって分からんだろーよ。
あたしは本気で悩んでんのにさ。
好きな人に『好き』って思ってんのバレたら恥ずかしいじゃん。
どんな顔会わせばいいのよ。
あたしとイザークははっきり言って『仲がいい』とは言えない。
会えば口喧嘩ばっかりで、イザークに『女っぽい』って思われてる可能性は限りなく低いだろうね。
こっちはこんなに想ってんのに。くそー。
イザークを好きな女の子なら沢山いる。
みんなイザークに好かれようと必死で、可愛くて。
あたしだってそれなりにイザークの気を引こうと努力してるのに。
会う度喧嘩とか・・・まぁそれはそれで気は引けてるんだろうけどさ。
もっと・・・別の気の引き方ってのはないんだろうかね・・・。
あたしは悲しいよ・・・。
あのディアッカにさえも気づかれてるんだから、イザークもきっと気づいてるよね。
ああ、もうあたしの人生終わりだー・・・。
そう、暗い顔をしながらあたしは廊下を歩いていた。
「・・・そもそも、イザークがかっこいいから悪いんだよねー・・・」
ムリな事を言いながら廊下を歩いていると角で人にぶつかって、あたしは無様に尻餅をついた。
「痛・・・・っ」
「・・・すまん、大丈夫か?」
「え、あ、まぁ・・・・」
人がいる。
って事は、さっきの独り言はもしかしなくても聞かれたワケなんだ。
の顔が光の速さで赤くなって、上を見上げた。
すると。
「イ・・・・・イイイイイイイイザー・・・ク・・・・・・・!?」
「・・・・何が言いたいんだ」
「あ、あの・・・・・・もも、もしかして今の聞いて・・・・!?」
「聞こうと思わなくても聞こえる」
「キャァァーーーーーーーーー!!」
「!!!!?なっ・・・何なんだ貴様・・・・」
「ご、ごめ・・・。え、聞き間違いとか・・・してない?」
「・・・・・・・」
あたしがそう言うと、イザークの顔もあたしにつられたように赤くなっていった。
・・・・・・バッチリ、聞かれてたんだ・・・・・・。
「ま、まぁその・・・・そういう事だから!」
「・・・・俺は・・・・・」
「ちょ、ちょっと待って!あたしだってまさか聞かれてるとは思わなかったんだから恥ずかしいの!」
「いや・・・待てと言われても・・・」
「あ、あたしはねぇ・・・イザークとは喧嘩ばっかりだけど・・これでもイザークの事大好きなんだよ!!」
「・・・怒鳴りながら告白か・・・貴様らしいな」
「もー!ふざけないでよ!ホラ、心の準備はOKだか・・・・・」
あたしが言いかけると、唇に暖かい感触が広がった。
それはイザークからのキスだ、と気が付いた時のあたしの顔はトマトや林檎並みに赤くなっていた事だろう。
「・・・・俺の答えだ」
「イザーク・・・・・・・・・・・・大好き」
ニコルにイザークとの事を言うと、『やっとくっつきましたか』って言われた。
やっぱり・・・バレてたのか。
でも、もうイザークに言ったからいいとしよう。
ディアッカは何故か微妙に許せないんだけど。
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あとがき(言い訳)
イザークは平気な顔して普通に臭い台詞言ってそうですよね(笑)
最初から最後までギャグっぽく書くのは楽しいです。
アホなヒロイン設定は好きです・・・笑。
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